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いけのさい~子育てと教育の一隅を照らす


「ありがとう!」で終わる人生を目指して、日々のことを振り返り、そして、これからのことを考える。
by ikenosai
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尾道に行きたい


 中学の時、遅く目ざめた日曜日は、ぼんやりとテレビを見ていることが多かった。

ぼんやりと見ているテレビの中に新日鐵のCMから尾道の景色が出てきた。

海と坂と階段。

魚を売る行商のおばあさん。

船が行き来し、そして、大きな橋が架かって、向島から自転車で通学する学生の様子。

たった30秒ほどのCMだったが私はもの凄いインパクトを受けた。

いつか、この町に行きたい。

私の住む津山からは広島方面は少し遠い。

兵庫や鳥取は近く感じていたが、尾道が広島にあることをそのとき知ったくらいだった。

それから、しばらくして大林監督の“転校生”を観に行った。

その映画は私の憧れていた尾道が舞台だった。

階段を、坂を、どんどん登っていくと、やがて千光寺に着く、近くには林芙美子の“放浪記”の石碑がある。

「海が見えた 海が見える・・・・」で始まる石碑だった。

瀬戸内の潮風がその映像から想像できた。

行商が瀬戸の小魚を売る様子からも海の匂いが伝わってくる。

向島に行き来する船の音、千光寺から見下ろす尾道水道に点在する船が私の大好きな光景になった。

林芙美子の「海が見えた 海が見える・・・・」がそのまま、その景色を上手く表現していて思わず感激してしまい、しばらくその景色の前から動くことができなくなってしまう。

そんなイメージを私はふくらませていた。

それから5年が経っていた。

国体にかけた高校最後の夏は、あっけなく終わった。

卓球でもボクシングでも叶わなかった。

残りの夏休みでバイトをしてお金を貯めた。

そして、夏休みの後半に友だちと2人で中国地方(岡山・鳥取・島根・山口・広島)を自転車で一週間かけて旅行した。

1日180キロ走った日もあった。

最後は尾道に泊まった。

ずっと野宿が多かったが、残りのお金を確認して、最後の夜は民宿に泊まった。

まだ、明るいうちに宿が決まったので、私はひとり尾道を散策した。

友だちは、疲れていたのか、宿で寝っ転がっていた。

あの、新日鐵のCMの景色、“転校生”で観た景色、どこを観ても感動する景色だった。

走って階段を登り、坂を登り、大林監督の実家も見つけた。

千光寺に行って尾道の海を見下ろしたり、林芙美子の“放浪記”の石碑にも行った。

私は5年越しで叶ったこの場所の訪問に感動していた。

「海が見えた。海が見える。五年振りに見る尾道の海はなつかしい、汽車が尾道の海へさしかかると、煤けた小さい町の屋根が提灯のように、拡がって来る。赤い千光寺の搭が見える。山は爽やかな若葉だ、緑色の海、向こうにドックの赤い船が、帆柱を空に突きさしている。私は涙があふれていた。」(林芙美子「放浪記」より)

私も涙があふれていた。

5年前に映像で観たこの場所が、何だか懐かしく、遠い思い出の片隅に存在していたのだった。

今でも、尾道は私の心を引きつけて離さない。

本州から四国に渡るしまなみ海道で最初の橋があのとき渡った尾道大橋だった。

完成してからもうかれこれ30年が経つ。

四国への夢の架け橋は、そのころから始まっていた。

あきらめなければ叶えられる夢は決して少なくはない。

すぐに達成できなくても、どんなに時間がかかっても。

少しずつ努力することを惜しまなければ必ず叶うと尾道に行ったとき思った。

 また尾道に行きたい。

そして、ぼんやり海を眺めたい。







by ikenosai | 2010-06-27 07:44 | 思い出のポケット | Comments(0)