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いけのさい~子育てと教育の一隅を照らす


「ありがとう!」で終わる人生を目指して、日々のことを振り返り、そして、これからのことを考える。
by ikenosai
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小火(ぼや)


 今でも思い出すとゾッとすることがある。

小学校4年生のころだったか。

マッチに火を点けては 消す、点けては消すを何度かやっている従弟。

私より四つも下の幼稚園。

点けては消しているの見て、私も何本かに火を点けては消していた。

従弟の家からすぐ近くの養豚場。

建物の角の柱に掛けてあった飼料袋に遊び半分で火を点ける真似をしていた従弟。

私は消えているのを確認したつもりでそこから離れていた。

そのうち叔母が従弟を探しに家から出てきた。

私たちを見つけると視線はそこから少し手前の飼料袋に。

「火事じゃぁ」って大きな声を出しながら、すぐそばにあった井戸から水を汲んですぐに消火。

飼料袋は燃えつくされ、一部炭化した柱がむき出しになり、消火後もしばらく白煙が出ていた。

叔母は井戸を何度か往復し、完全に消えるまで水をかけた。

叔母から叱られ、それで終わったと思って家に帰った。

その日は既に父が家にいた。

家に入るように言われ、入る否や、準備していたであろう縄紐で私はぐるぐる巻きにされた。

「もう、お前を家からは出さん、もうちょっとで豚が丸焼きになるとこじゃった」と言われて納戸に閉じ込められた。

私は堪忍した。

すべての責任が自分にあると覚悟した。

それを受け入れなければ次に進めないためでもあったのか、なぜか分からないままでいたが、私が悪かったと反省していた。

紐に縛られた私を不憫に思ったのか、祖父の弟が父を説得し、押し問答の末、私は解放された。

祖父の弟は、私が幼少期によく負ぶって子守をしてくれた。

幼少期の記憶で一番多いのは、その爺さんと一緒に過ごしていた時間だった。

不思議と私だけをかわいがってくれたのをよく覚えている。

その日の夜に、父と一緒に養豚場の持ち主に謝りに行った。

ただただ謝るしかなかった。

慈悲深い持ち主に許しを得て、その後も親しくさせていただいた。



 私が高校生のとき、祖父の弟は天国にいった。

生涯独身だった爺さんの晩年の6~7年は養老院での生活だった。

入所後、始めのうちは、うちの家族も面会に行っていたが、認知症が加速的に進み、数年で誰が誰かも分からなくなってしまって、行かなくなった。

心肺機能が弱まり、死期が近いと施設から連絡があり、母が面会に行った。

それから半年もたたないうちに爺さんは天国にいった。

亡骸を引き取りに父と施設に行ったときだった。

父から「お前は、この爺さんに随分とかわいがってもらったなぁ。ようお別れをしとけや。」と言われた。

父が事務手続きに行っている間、私はひとり霊安室で待っていた。

やせ細った爺さんの頬を見ながら、幼きころを回想していた。

祖父に愛された記憶は少ないが、この爺さんには寵愛を受けたという記憶が滾々と湧き出るように蘇ってきた。

私の目元が滲んだころ、小さく「ありがとう。」ってつぶやいてお別れをした。



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by ikenosai | 2019-07-24 11:03 | お父さんお母さん | Comments(2)