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『生き方』 人間として一番大切なこと
出版社: サンマーク出版 著 : 稲盛 和夫 価 格: ¥ 1,785 (税込) 京セラとauの創業者である稲盛和夫さんは松下電器(後のパナソニック)の創業者松下幸之助さんから生き方の大きなヒントをいただいたそうです。 晩年には仏門に入られ、たくさんの本も書かれています。 そんな稲盛さんの成功の陰には素晴らしい人生哲学があったようです。 この本にはそのエッセンスが詰まっています。 稲盛さんの本を読んでの感想を交え、以下の文は、ある学校の会報に寄稿させていただいた記事より抜粋しています。 私はこれまでたくさんの奇跡を経験してきました。 交通事故に遭い、奇跡的に助かり、3ヶ月間も入院したこと、池で溺れ、気絶していたところを助けられたこと、今振り返ってもゾッとすることばかりです。 一歩まちがえれば、命を落とす、そんな経験を何度も何度も繰り返してきました。 しかし、大人になるにつれ、色々なことを学び、成長しました。 今思えば、親や先生たちが教えてくださったことは、正しく生きること。そして、それを継続することだったのだと思います。 また、理屈で覚えるだけでなく、反復し、体で体得することの大切さも教わりました。 これは教える側が身をもって模範を示さなければ伝わるものではないということを大人になってからひしひしと感じるようになりました。 先日、家族で外食をしていたとき、隣のテーブルに元気そうな1歳にも満たない坊やがいました。 ジージとバーバと両親に囲まれて楽しい様子ではしゃいでいました。 しかし、坊やが声を出すたびに父親が「うるさい」と怒鳴るのです。 隣で食べている私たちのほうが、嫌な気持ちになってしまいました。 もうすぐ4歳になる息子が、「あれはパパのほうがうるさいね」なんて真面目に言うので、子どもってよく見ているなあと驚かされました。 そして、もっと驚いたのは、怒鳴る父親を注意することも諭すこともできない、ジージの存在でした。 その様子からも、少なからず、子育ての連鎖が垣間見えました。 しかし、どこかで学び、そして、リセットしない限り、こんなマズイ子育てはくり返されるのだと思います。 保護者の方から「なぜ生きる」という本を渡され、内容が解ったら解釈して欲しいと言われ、どう説明しようかと考えていました。 なぜ生きるのか、生きることはどういうことかと私なりにまとめてみました。 人生をより良く生きるためには、世の中の役に立つ生き方が大切だと思います。 人の社会では、何かに、誰かに依存していかなければなりません。 いかに良く依存するかは、コミュニケーションの力も必要になります。 しかし、いつか誰かにお世話になるかもしれない、そう思うと自分にできることは何でもやっていくことが重要だと思うのです。 “情けは人のためならず”という言葉がありますが、世のため、人のために何かできることがあれば無理のない範囲においてすべきだと思うのです。 その情けが巡り巡って自分に返ってくるのではないでしょうか。 私は、今までの人生を振り返って、父と母が巡り逢って、愛し合い、私を産んでくださったことが最大の奇跡だったように思います。 そして、その父の、母の上に広がるご先祖の巡り逢いなくしては私は存在しなかったのです。 ここへの感謝なくしては、これからの人生に希望は見いだせないのではないでしょうか。 魂を磨くこと、徳を積むこと、それは、ご先祖に感謝し、支えてくださるものや人々にも感謝し、自分ができることをよろこんですることだと思うのです。 人には何かの役割があるはずです。 意識して徳を積んでいけば、その答えは必ず見つかると思います。 その答えが何なのか知りたいから、私は一生をかけて生きていくのだと思います。 そして、生まれたときよりも美しい魂を持って往生できれば何よりだと思うのです。 こんな話を子どもたちにしても解らないかもしれません。 しかし、20年、30年後でもいい、そのとき気付いてくれればと願い、今は種をまくことしかできません。 種をまくこと、それは正しい行為で大人たちが示していく子どもたちへの道しるべだと思うのです。 不景気にあえぐ昨今、こんな不況で不安を抱えないでいただきたいのです。 すべては心の持ちようなのです。 そして、その心を育てるのが、子育てと教育なのです。 だからこそ私は切なる思いでこの大切さをうったえ続けるのです。
by ikenosai
| 2009-05-30 10:12
| 私の本だな
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