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いけのさい~子育てと教育の一隅を照らす


「ありがとう!」で終わる人生を目指して、日々のことを振り返り、そして、これからのことを考える。
by ikenosai
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終戦のエンペラー
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立川の花火 “2016”

 今年は15名のお客さんを招いて、我が家のベランダから花火を楽しみました!

 
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by ikenosai | 2016-07-31 21:40 | 現世に乾杯! | Comments(0)

野球の神様

 8月27日(木)は息子とふたりで神宮球場へ!

夏の高校野球西東京大会決勝戦「八王子 対 東海大菅生」。

午後1時試合開始だったので、いい席を確保するため、午前11時半前には球場入り。

なんとかバックネット裏を確保。
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ちょうど練習が始まる前だった。

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ケーブルテレビの高校野球のマスコット「夏の女神」を発見!


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そして、試合が始まった!

私たち親子は、八王子の応援!

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3塁側(八王子側)応援席を見上げると満席。


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1塁側(東海大菅生側)もほぼ満席に見える。

前半3点リードしていた八王子だったが、中盤に同点に・・・、そして、延長戦へ。

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延長11回表、さあ、これから攻撃・・・、エンジンを組んで気合いが入る。

そして、八王子に点が入る、さらにもう1点追加・・・。

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その裏、最後はダブルプレーで試合終了。

周りは歓喜に包まれていた・・・!

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かけよる球児たち・・・!

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そのまま、閉会式も観ていた・・・。

息子にこの瞬間を見せたくて・・・。


 野球の神様について私は考えていた・・・。

今日のこの1試合は八王子高校に神様が降りてきて、勝利という輝きを私たちに見せてくださった。

こんなとき、私は、いつも敗戦チームの選手のほうを見てしまう・・・。

そして、輝いていた選手ひとりひとりを眺めていた。

 この日まで、一生懸命に取り組んできたことに輝きを感じながら・・・。

今日は負けてしまったけど、甲子園を目指してがんばってきたこと、その中で、今はつかめていない、まだ気づいていないもう一つの栄光が必ずこの先にあることを伝えたい・・・。

そして、必ず神様が微笑むときが来ることを待っていて欲しいと願うのである・・・。

この大会にたずさわった人々、そして高校生諸君、女子マネージャー、選手からマネージャーに変わった球児、ボールボーイ、プラカードを持った人等々、高校野球をとおして、かけがえのないすばらしいものをつかんだはず・・・。

今は気づかなくても、必ずいつか気づく日が来る・・・。

そして、気づいたときに、高校野球ってなんて素晴らしいんだろうと必ず振り返る・・・。

その日が必ず来ますようにと願いつつ球場をあとにした・・・。


 夏の甲子園、西東京の高校球児、そして、そのまわりのみんなの夢を束ねて八王子高校がんばれ・・・!







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by ikenosai | 2016-07-28 23:57 | のぼーる(野球) | Comments(2)

第11夜 潮騒の向こう岸


上を向いて歩こう!

 仲良し3人組だった永六輔さん、神津善行さん、中村メイコさん。

やがて、神津さん、メイコさんが婚約することになり、その報告をメイコさんが永さんにしたときのこと。

永さんは、目がうるうるしているのにメイコさんは困ってしまい、近くの公衆電話から父に相談。

父からのアドバイスが「涙がこぼれないように、上を向いて歩いて帰りなさい」と言ってあげれば・・・。

それを、そのまま永さんに伝えたのです。

数年後生まれた名曲の秘話だそうです。

                                     

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第11夜 潮騒の向こう岸



 小学校5年生で初めてキャンプに行った。


僕たちの学年は1クラスだけ、しかも23人しかいない。


僕は全員の家に遊びに行ったことがある。

そんな小さな学校なので、キャンプに行っても、手伝いに来る親たちを全員知っている。


1泊2日のキャンプは、山の上にある廃校になった中学の運動場だった。


夕食のカレーも、キャンプファイヤーも先生や親たちが一緒だった。


練習してきた歌をみんなで歌って、そのあと、大人たちが準備していた余興が始まった。


今になって覚えているのは、1つだけ。


1つだけ強烈に覚えているものがある。


「おさななじみ」という歌を10人の大人が順番に歌っていったことだった。


あれ以来、おさななじみという言葉と、あの歌がいつも重なる。


そして、忘れられない曲になっている。


「おさななじみの思い出は、青いレモンの味がする・・・」。


そのとき以来、初めてのキスの味がレモンの味だと信じていた。


キャンプファイヤーの向こう側、火に照らされて見えていたあのかわいい笑顔が忘れられない。


あの笑顔の先に、青いレモンの味が待っている。


あのとき、僕のゴールはあの笑顔の先にある青いレモンの味だと信じていた。


閉じるまぶたのその裏に、あのときの笑顔の君はもういない。


 セーラ服の君はスルーしたけれど、いつか未来で結ばれると信じて、ただただ黙って君に憧れていた。


ラブレターだって何度も書いた。


でも出せなかった。


大学生のとき、僕たちの小学校が建て替えられた。


解体の時にセレモニーがあって、解体後の校舎の床下から、小さな封筒が出てきた。


僕はそっと拾ってみた。


やっぱりそうだった。


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年生の時に出すはずだったのに出せないままになって、床の下に隠してしまっていたあのラブレターだった。


僕なりの思いが綴られていて、まるでタイムカプセルを見つけたようだった。


恥ずかしくて、誰にも見せられないので、すぐにポケットの中に隠してしまった。


セレモニーでは参加者全員で校歌を歌った。


はっきり歌詞を覚えていた。


君を思い出すのはこの校歌と小学校のキャンプで聴いた「おさななじみ」。


僕はずっとあの笑顔のままの君が好きだった。


それは、今でも・・・。


 あれから君はどこに行ったのか。


君のお兄さんが殺人未遂事件を起こしてから、君の一家は急にいなくなった。


そして、被害者が1ヶ月後に亡くなって、一家どころか、親戚までもいなくなった。


 あきらめきれないままでいた僕は、君を探すことにした。


風の便りに流されて、山陰に行ったり、北陸に行ったりした。


果たして君はどこにいるのだろう。


高校時代の友人、看護師をしていたころの友人、手当たりしだいに君の手がかりがあれば訪ねてみた。


休日を利用しては、手がかりを探しに、探偵のように出かけていった。


しかし、そんな近くには住めないだろうと察していた。


病院をしらみつぶしに探し、看護師が働ける、老人ホームや障害者施設も探した。


探しているうちに分かったことがあった。


お兄さんが事件を起こす前、君には婚約者がいたこと。


僕は婚約者を見つけて、なぜ、君を見捨てたのか問いただした。


事件のことがバレないように君は生きている。


どうか、まだ、生きていて欲しい。


必ず僕が会いに行くから。


そう祈るしかなかった。


 君の足跡が少しずつ分かり始めた。


3年前に働いていた場所、そこは、大きな大学病院の末期癌の病棟だった。


近所に借りたアパートと病院を行き来するだけの日々。


もうすぐ死んでいく患者を必死で励ましていたと同僚の看護師が教えてくれた。


そして、ある日、理由も告げず、その職場から消えた。


その次に行ったのが、養護施設だったと聞かされ、僕は、北陸にある、海辺の養護施設を探していた。


具体的な場所が分からず、何回も探し回った。


その時点で、もとの名前は通じず、偽名を使っているのではということが分かってきた。


半分はあきらめの境地だった。


君はいったいどうしているのだろう。


どうか、生きていて欲しい。


そう祈るしかなかった。


5年ほど、僕はそのエリアをさまよっていた。


週末のほとんどを、はるばる北陸を訪ねていた。


もう、探すのではなく、君のまぼろしと対話していたのかもしれない。


独り言のように、何度も君に話しかける。


そして、幼いころの思い出をつぶやいていた。


 海辺の古びた老人ホームの側でぼんやり海を眺めていた。


裏庭の広い敷地で、たくさんのシーツやタオルを干している女性がいた。


潮騒に混じって洗濯物を干している女性。


時々聞こえる鼻歌混じりのハミング。


僕は、鳥肌がたってきた。


それは僕の小学校の校歌だった。


僕は、押さえられない衝動にかられて、その女性の側に行って、その歌をなぜ知っているのか訪ねた。


女性は、以前、ここで働いていた看護婦さんが時々口ずさんでいたと教えてくれた。


もしかしてと思い、特徴を聞いた。


女性は、事務室に通してくれて、アルバムを見せてくれた。


そして、この人よ、と指さした。


君だった。


僕は、熱いものがこみ上げて、ブルブルと震え始めていた。


やっと君に会える。


そう思った。


僕は、この女性はどこにいるのか訪ねた。


すると、事務室にいたもうひとりの職員が、昨年、亡くなったと話した。


身寄りもなく、孤独だったことが分かった。


君は、睡眠薬を飲んで、いよいよ眠くなって、これから満ちていく海にのまれていった。


最期に何を思っていたのか。


そう思うと、涙が溢れてきた。


君が元気だったころを必死で思い出していた。


君が死んでいった浜辺に僕はうつぶせて、湿った砂浜を握り拳で叩きながら泣いていた。


もう、戻ってこない君を、心の中で必死に追いかけていた。


追いつけないままの君だと分かっていたのに。


ただ好きだったあの頃を思い出しながら、そして、小さくなっていく君の記憶に微睡みながら、さようならとつぶやいた。


境界線の向こう岸で君は僕を見ている。


やっと会えた。


そう思って安心していた。


このまま君の側に行くつもりで、その境界線を乗り越えようとしていた。


しかし、境界線に川が流れ、その幅がどんどん広がっていき、とうとう君が遠くになっていった。


「あなたはまだ、ここに来てはいけないの」と君が言う。


そして、「まだ生き続けて、人生の本当の意味を理解してから私に会いに来て欲しい」と言うのである。


君の願いを心に受け止めた瞬間に、苦しみが僕をおそった。


潮が満ちて海にのまれる間際だった。


生き続けることへの君からの最後のメッセージだった。


だから、僕は生き続けることにした。


誰かの幸せのために、そして、君が果たせなかった幸せのために。


短編集「恋別離苦」より


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by ikenosai | 2016-07-12 09:33 | 恋別離苦(短編集) | Comments(0)

第12夜 五色の短冊




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第12夜 五色の短冊

 まだ海に入るには早かった。

熱海からの帰りの電車で、トンネルを抜けては見える真っ青な海に僕は微睡んでいた。

何度かそれを繰り返し、そしてボックス席の向かいの席を見ては、本当なのかと不安に駆られては、覚醒するたびに安心するのを何度も何度も繰り返していた。

湯河原を過ぎたころ、僕は胸の高鳴りを感じていた。

青い海に太陽が照り返し、宝石を散りばめたような輝きの中で現実と幻想の区別がつかないような不思議な感じになった。

真鶴を過ぎ、小田原を過ぎた。

大磯の辺りからは海が見えなくなっていた。


真っ青な空に雲一つない、台風一過のような朝だった。

7月7日の七夕の日は今年も良い天気だった。

電車に揺られながら、僕はあの七夕の日を思い出していた。

「笹の葉さ~らさら、軒端にゆ~れ~る・・・。」と僕はつぶやいていた。

朝早く、竹の枝を取りに川原まで出掛けていた。

もう戻ることのないあの人に、最後の思いをこめようとしていた。

もう片思いになってしまったけど、僕の思いを届けたくて出勤前にここに来ていた。

片手で持てるくらいの小さな竹の枝に小さな短冊を付けた。


去年の今日、平塚駅のホームの発車メロディーにうっとりとしていたあの人の表情を忘れられないままだった。

相模線から八王子で乗り換えて都心に向かう中央線から見える場所に竹藪があった。

そのとき、あの人が竹藪を見つめながら口ずさんでいた「たなばたさま」。

あの人は、7月7日の夕方に生まれたから夕子という名前になったって言っていた。

あれから1年が経つ。

もう終わろうとしている感じがするけど、やっぱり好きで、僕にはあきらめきれない気持ちだった。

それなのに、もう半年も会っていない。

僕からの一方的な連絡もしだいに勢いを失ってしまい、切なさの中にわずかな希望を持ちつつも、それ以上の関わりを恐れていた。

思えば、今日はあの人の誕生日。

しかも、会えないままの状態から彦星のような感じになっている。

しかし、あの人はそんな感じでもなく、僕を避けているのかもしれない。

本当は嫌いなのかもしれない。

それでも僕は伝えたかった。

そして、祈りたかった。

だから、五色の短冊に願いを書いた。



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しろの短冊には、「夕ちゃんの誕生日がすてきな1日になりますように!」

みずいろの短冊には、「夕ちゃんがいつまでも元気でいられますように!」

きいろの短冊には、「夕ちゃんがいつまでも幸せでいられますように!」

きみどりの短冊には、「どうか、夕ちゃんに良いご縁がありますように!」

最後のももいろの短冊には、
「どうか、夕ちゃんに会えますように!」

と書いて、通勤先の駐車場に駐めてある彼女の車のドアミラーに掛けてきた。

ももいろの短冊が本音だった。


 僕は何となくこれからのことを思い描いていた。

僕が30歳になっても、40歳になっても、50歳になっても、夕ちゃんのことを大切にしておきたい。

もし、会えなくても、このキュンとくる切ない思いのままでもいいから、とじこめていたかった。

だから、その年になったときをイメージして、絶対に後悔しないようにという思いから夕ちゃんに嫌われないよう、それ以上には踏み込まないようにと、そう思っていた。

僕がアクションをおこさない分、夕ちゃんの思いに任せるしかなかった。

それでも、夕ちゃんに会いたかったから、最後の祈りを七夕の日の短冊にこめた。

そして、ずっと会えないままだった。


 40歳をこえた僕は七夕になると今でもあの頃のこと、そして、願いをこめた五色の短冊のことを思い出す。

若かった恋心に思いを馳せ、少しセンチメンタルな気持ちになる。

そして、彼女とはもう会ってはいけないのだと思うのである。

それは、決して開けてはならない玉手箱のように。

遠き日の追憶に浸るとき、戻れない過去に、そのとき以上の期待感とでもいうか、何か成就したものを追いかけてでも取り返したいような、上手く説明ができない悶々とするものを感じる。

しかし、結果として、これで良かったと自分を納得させる理由を集めては、若き日の青かった自分を振り返る。

そして、最後には、彼女に「ありがとう!」という思いになる答えをいくつも、いくつも探している。

そして、そのうち、そう思える僕自身に少しだけプラスの感情がたされて、少しだけ成長したように思えてくる。

そうすることで、あの頃の自分を好きになっていくのである。

短編集「恋別離苦」より

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by ikenosai | 2016-07-01 22:00 | 恋別離苦(短編集) | Comments(0)