いけのさい~子育てと教育の一隅を照らす


「ありがとう!」で終わる人生を目指して、日々のことを振り返り、そして、これからのことを考える。
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病んでいる現代人

 私が新幹線に初めて乗ったのは、大学受験で東京に来るときでした。

新大阪まで高速バスに乗って、そこからひかり号の自由席券を券売機で買いました。

駅のホームでは何本もの新幹線が出ては入り出ては入りして、よくまあこんな間隔で満席の車両が入るものだとビックリしました。

運良く、窓側に座れたので、私は窓に顔をくっつけて外の景色に釘付けでした。

新幹線の速さにも興奮しましたが、京都を過ぎ、遠くかすかに見える琵琶湖らしき大きな湖、名古屋城、浜名湖、富士山、熱海から見える海、新横浜を過ぎて、多摩川を渡り、東京タワーが見えたとき、ああとうとう東京に来たと実感しました。

山手線に乗り換えても、景色に釘付けでした。

皇居が見え、東京タワーが見え、高輪のプリンスホテルが見え、首を右に左に、景色を見るのに忙しかったのです。

そんなもんで、今でも車窓からの景色を眺めるのは大好きです。

 ある夏休みのこと、飛行機で母の実家の島根に行ったとき、翌日から台風で、数日後の飛行機が心配でした。

台風は出発の前夜に通過しました。

雲のない青い空に、飛行機が飛び立ちました。

離陸から、しばらくして、祖父母の住んでいる浜田市瀬戸ヶ島が真下に見えました。

しばらくすると今度は、日本海側から瀬戸内海側に行き、明石海峡大橋が見え、琵琶湖が見え、富士山が見え、伊豆半島が地図と同じ形で見えました。

台風一過のプレゼントに思いがけず感謝しながら、大展望台から日本列島を眺めたような気がしました。

この日のチケットは倍額でもいいとさえ思いました。

 先日、家族で帰省して、その帰りに名古屋を観光しました。

さあいよいよ東京に帰ろうと新幹線の予約をすると、ほぼ満席で、家族はバラバラに座りました。

残念ながら、私の大好きな窓側には座れませんでした。

そして、新幹線は到着するまで、ほとんどの窓の日除けが下りたままで、みんな眠っていました。

忙しいビジネスマンには移動時間は寝るに限るようです。

そして、私のとなりのビジネスマンは、両肘を、肘置きにのせて、新聞を大きく広げ、読んでいました。

私は、その隣で、体を潜めて、弁当を食べていました。

景色の見えぬ、暗い新幹線の指定席車両から私は思いました。

多数派が景色に興味がないこの現状に、少数派の私の方がおかしいのだろうかと・・・。

そして、子どもたちもゲームに夢中で、外の景色には興味がなかったようです。

新横浜を過ぎた頃、息子を抱きかかえ、出入口の扉に行き、そこから一緒に外の景色を眺めていました。

成田エクスプレスを追い越し、山手線を追い越し、その景色に息子は大喜びでした。

いつまでもこんな無邪気な心を大切にしてくれたらいいのになあと・・・思ったわがままな私でした。
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by ikenosai | 2008-10-23 16:47 | Comments(0)
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