イチロー選手のお父さんは、彼が子どものころから、存分に好きな野球ができるよう関わっていたそうです。
毎日バッティングセンターに通い、バッティングの反復練習をくり返し、技術を体得していったそうです。
随分お金がかかっただろうと思われる方もいらっしゃるでしょう。
また、こんなにお金をかければプロ野球選手にもなるだろうと思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、大切なことは、そんなことではなかったようです。
練習が終わってから、彼の足の裏をマッサージしていたそうです。
それは毎日のことでした。
どんなに親子の関係が悪いときにもそれを続けていたそうです。
子どもと向き合い、意識的に理解を深めようとしていたのだと思います。
そして、メジャーに挑戦するため渡米したときには、足のマッサージ器を贈ったそうです。
お父さんの手のように繊細なものではなかったでしょう。
しかし、これが親離れ、子離れのきっかけになったのかもしれません。
しかし、このお父さんとの思い出は彼にとってかけがえのない宝物となるでしょう。
彼にはまだお子さんがいません。
もし、授かったなら、我が子にも足裏のマッサージをしながら父を思い出し、感謝するでしょう。
親子の関係も、笑顔の日も、笑顔でない日もあります。
しかし、顔を合わせ、解ろうとすることも必要なようです。
今しかないのです、いつか子どもは遠い外国に行ってしまうかもしれないのです。
今しかないのです、子どもと楽しみを分け合う日々は・・・。