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いけのさい~子育てと教育の一隅を照らす


「ありがとう!」で終わる人生を目指して、日々のことを振り返り、そして、これからのことを考える。
by ikenosai
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『“卒業論文”に代えて』


 私が大学4年生だったとき、世間はまさにバブル経済のピークでした。私は教職希望だったので、売り手市場にもかかわらず、一般企業への就職活動を全くしませんでした。学部での卒業論文はなく、自由研究すらもなかったのです。体育会系の部活が終わり、大きなできごとといえば、教育実習ぐらいでした。しかし、大学を卒業するにあたって、これまでの自分を振り返り、これからどうしようかと考えた中で、やはり、けじめをつけて心に誓うことを書き出そうという結論となり、この文章を書き上げました。
 27才のときに講師をしていた中学校の生徒たちへのお別れのメッセージの中の一部にこの文章を贈りました。生徒たちから反響があり、この言葉を大切にしたいと話してくれたことに感激しました。数名ながら、先輩の先生から感銘のお言葉をいただいたのが、今でも私の大きな支えになっています。そのためにも、しっかり生きていこうという希望が湧き、今でも見果てぬ目標があるのはそのお陰だと思います。
 大学を卒業してから20年が経つ今も、この文章は、私の指針になっています。




『卒業論文』(“卒業論文”に代えて)

 人は何のために生きているのだろうと深く考えた時期があった。

モラルにとらわれず、金持ちをうらやみ、どんと稼いで将来を遊んで暮らす方法を必死で考えていた。

そんなとき、ふたりの金持ちの人生を知るきっかけがあった。

ひとりは、アメリカの偉人カーネギーである。彼はアメリカのフロンティアに名を残した鉄道王である。

アメリカ大陸に線路を敷きつめた彼は、莫大な利益を得ることができた。

あまりにも莫大な財産に彼は考えた。

あまりにも多すぎるこのお金は、人々から仕事を通して集めた大切なお金だ。

生きていく上で必要なお金は十分にある。

それ以外のお金は全て還元しなければと、各地域に図書館などの施設をつくった。

あのカーネギーホールはそのシンボル的存在である。

もうひとりは、赤坂の土地を売却したばかりの土地成金の妻だった。

彼女は私がアルバイトをしていたレストランに遅めの朝食を食べに来ていた客だった。

彼女は毎日をパチンコに費やし、「今日は朝だけで5万円も負けているの。」などと言い、有り余るお金の使い道に困って暇つぶしにパチンコに来ていると言う。

「1ヶ月に5百万円も預金の利息が入って大変なの 。」と言っていた。

「主人は病気で入院していて、いっそ死んだ方がいいんだけど死んだら相続税が大変だから生きていた方がいいみたいね。」などと言っていた。

見るからに成金という感じで気品が無く、引かれる魅力も皆無だった。

そんな金持ちを見たとき私は、かつてそうなりうる可能性というか価値観を持っていた自分を恥ずかしく思った。

それから幸福について考え始めた。

私が思うに幸福とは将来の安定でもなく、苦労しない人生でもなく、偉くなることでもなく、金持ちになることでもない。

それは価値観の問題で、その基準をどこに置くかで大きく左右する。

そこには生きている環境とこれまでにつくりあげてきた個々の性格でその受け止め方は変わってくる。

私の生きてきた人生はまだ若干の20数年にしか過ぎない。

人生観はここ数年で大きく変化した。

私にとっての人生は1度しかない大きな舞台である。

この世に生を受けてから臨終に際したとき過去の出来事が走馬燈のようにまぶたの裏に映し出されるだろう。

そのときの内容が人生の大きさと価値を表すことだろう。

しかし、映し出される1つ1つに充実していたものが込められていなければきっと無意味なものにしか感じられないと思う。

その中にはきっと、人間社会における倫理観や人生への向上心、未知への好奇心、喜怒哀楽を感じられる豊かな感情、そして、それをコントロールできる情緒や理性。

失敗を恐れず、信じるべく素直な自分をつくりあげること。

内なる自分に強くたくましい人間を持つことができたらきっとそこからが幸福の入り口だと思う。

人間ひとりの能力はそんなに大きな力を持っていない。しかし、手持ちのもので楽しみをつくることはそんなに難しいことではない。

そして、幸福とはその手持ちのものをいかに上手に利用し、幸福というものの基準を現在、過去において、さらに未来への目標や夢との兼ね合いの中で個人の持つ価値観で感じることで生まれてくるものだと思う。

私は将来を決して恐れはしない。

たとえ、不安定で経済的に貧困な人生を送っても。

なぜならば、幸福というものを感じることができるから。

そして、希望とは、その人生の中から生まれ、心の中を鮮やかな色で染めていく。

恋愛をすることも大きな意味で希望を持つことである。

そこには人間らしさをつくるために必要な3つの欲求が含まれている。

3つの欲求とは、人を愛したり愛されたりすること。

空腹を満たすこと。

社会において、自分の存在を感じること。

つまり、性・食・社会においての欲求を満たすことである。

これらの欲求を満たし、人生を価値あるものにしていくために私はこう考えた。

人生は永いものでも短いものでもない。

中身の濃さで意味をなす。

その中身の濃さは決して素晴らしい業績をあげたり、偉人になることではない。

他人からの評価は平凡でも、その人生が自分の持つべきパターンにあてはまっていれば、その時点で価値を感じることができる。

決して悲観的になってはいけない。

過ぎ去ってしまったことをいつまでも引きずっていてはいけない。

自分の力ではどうにもならない現実は受け止めなければならない。

命のあるかぎり理想を持つべきである。

人々の幸福な顔を見て、心からそのできごとに遭遇した自分を幸福だと感じる心を持ちたい。

1日1日を無駄にしてはいけない。

夢を持ち、生きていることの素晴らしさ、命の尊さを理解し、どんなに辛い人生を送ろうとも、そこに生きていくだけの価値があることを心の中に強く記憶させておきたい。

愛する人が現れたとき、私はきっとそのできごとに運命を感じるだろう。

そして、過去の恋愛を今日という日のために与えられた道のりだったのだと感じるだろう。

なぜ別れてきたかという疑問に、この人と巡り逢うために別れてきたのだという答えが返ってくる。

人生はままならない。

約束された道をゆっくり進んでいくようなものだと思う。

未来は見えず、今をひたすら踏みしめて。

それは未来に背を向けて歩いているように。

通り過ぎていく過去を眺めながら。

馬車のうしろに腰を降ろし、過ぎ去る景色を眺めているように。

しかし、それだけでは幸福はつかめない。

ひとつの馬車に積める荷物には限界がある。

まさに、それが心の器である。

そうなると何かを捨てなければならなくなる。

それぞれの器には個人差があり、その個人差は能力によって異なる。

だとしたら、気づいた時点で悪いものを捨てていかなければならない。

そして、空いた空間には何かいいものを積み込みたい。

そして、交差点にさしかかったときは、信じるべく理想の道へと切り替えていかなければならない。

完成されつつある己の内なる声に問いかけて。

そして、次の世代に何かを伝えていかなければならない。

それは、人生を精一杯生きようとする熱狂的な精神ではないかと思う。

生きることの喜びを自分で理解していなければ適切に伝えることは難しい。

しかし、それができたなら無限の価値ある財産を残すことになるのではないかと思う。

人はなぜ生きるのか。

そこには人生があり、生きていく価値が十分にある。

この言葉が分かるとき、きっとそのときは幸福の本当の意味を理解できたときだと思う。

 私は今、幸福です。

by ikenosai | 2010-02-13 10:44 | 思い出のポケット | Comments(0)
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