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いけのさい~子育てと教育の一隅を照らす


「ありがとう!」で終わる人生を目指して、日々のことを振り返り、そして、これからのことを考える。
by ikenosai
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空白の夏休み


 今年の夏休みは何の計画も立てることができなかった。

私の仕事の関係でスケジュールはすべて保留になっていた。

なので、岡山に帰省することも、母の実家の島根に行くこともできなかった。

泊まりがけで海へも行けなかった。

本当に残念だった。

 大学3年の夏休みもそういえば空白だった。

ふとそのときのことを思い出していた。

当時アスリートだった私は、夏といえば国体予選に出るため岡山の実家に帰っていた。

いつもなら、酒販会社でアルバイトをしていたのだが、その年は連絡が遅れ、バイト募集が締め切られていた。

仕事がないので収入がなく、どう過ごそうかと悩んでしまった。

自動車の運転免許もまだ持っていなかったので、交通の便の悪い田舎では本当に不自由になってしまった。

ヤクルトの配達と内職をしていた母が、「お金の心配はええけん、ボクシングをがんばりんちゃい」と言ってくれた。

その一言で、質素な自主トレをすることにした。

7月後半に県の予選があり、何とか優勝して、8月後半にある中国大会に駒を進めることができた。

約1ヶ月間をひたすら自主トレで過ごした。

早朝から、山道を8キロ程走り、昼間は自転車で10キロほど離れたところにあるジムに行き、夕方もひたすら走っていた。

 1日かけて、中国山脈の那岐山に行き、1000メートル級の山を一気に走って登ったりして気分転換もしながら体力をつけていった。

実家だったので、食べることへの心配はなかった。

それでも、減量だけは相変わらず辛かった。

空白の夏休みだったが、島根の祖父母にもみんなで会いに行った。

友だちが誘ってくれて、浦富海岸へもキャンプに行った。

1ヶ月間、親元で過ごせたお陰で何の心配もなく試合に向けての準備が整った。

中国大会は山口県の徳山大学のリングで行われた。

ありがたいことに、国体の場合は試合のための交通費や宿泊費は公共から出していただけるので、お金の心配は一切しなくてよかった。

津山から岡山に行き、選手団と合流し、新幹線で徳山に行った。

減量もスムーズにできたので、調子が良かった。

計量後、軽い階級から試合が始まり、私はライト級なので終わりの方だった。

1回戦は山口の代表選手と対戦した。

得意の左ストレートがまともに当たって、1ラウンドであっさり勝てた。

ダメージもなく体力を次の日に温存できた。

試合の結果を実家には知らせなかった。

相変わらず父が、何の連絡もないがどうしたものかと心配していたらしい。

その心配も、翌日の新聞で解決した。

嬉しいことに、試合の結果がスポーツ面の中国大会のコーナーで詳しく掲載されていて、私が1ラウンドKOで勝ったのもそこに載っていた。

決勝は島根の代表選手とあたり、ワンツーフックで何度もポイントを稼ぎ、あっさり判定で勝てた。

気がつけば、中国地方で1番になっていた。

これで、国体の本大会に出場できると喜んでいた。

しかし、国体は団体競技になっていたので僅か1ポイント差で島根に追いつかず、結局、広島と島根が出場権を獲得し、岡山は出場できなかった。

国体の参加賞と優勝の賞状を持って、家に帰ると、父が新聞を切り取ってくれていて、「連絡がないけん、どうしたんかと思うた。じゃけど朝の新聞見たら勝っとるけん、道理で連絡もせんわいとお母さんと話とたんじゃあ」と嬉しそうに話してくれた。

何の不安もない夏休みだった。

母が、父がそばにいてくれて支えてくれていた。

親の扶養に入っているうちは何の心配もなくすくすくと育ったような気がする。

今年の夏はそうはいかなかった。

求職中にホームヘルパー2級の養成講座に通い、調理師試験を受け学生のような感じもしたが、一家を支える主ゆえの重圧があった。

それでも、空白になった今年の夏は、決して無駄には終わらなかった。

ホームヘルパー2級、調理師免許を取得し、希望する職種にたどり着いた。

郷里の両親や姉家族には会えなくてとても残念だった。

いつものことだが、郷里に帰ったら、あれもやろう、これもやろうと色々と思いが駆けめぐるが、今年はすべてあきらめた。

来年の夏に希望を持って、与えられた仕事に感謝して励まなければ・・・。

by ikenosai | 2009-08-30 10:50 | 思い出のポケット | Comments(0)
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